一日一工夫

苦手な家事を少しでも楽にするための試行錯誤の日々を綴っています。

ロンドンのバス・地下鉄あれこれ

日本から引っ越して最初のカルチャーショック(?)は公共交通機関でした。

車の運転が怖い私は、通勤に遊びに、毎日バスや電車を利用しますが

これまで何度イタい目に遭わされたことか・・・。

それでも移住当初、10数年前に比べるとだいぶ改善はされたと思いますが

まだまだ日本のかゆいところに手が届くきめ細かいサービスには遠くおよばず。

 

まず。

基本的に工事やメンテナンスなどは

週末の日中、電車を運休にして行われます。

TFL(Transport For London)にアドレスを登録しておくと、週の半ばに

その週末に行われる工事と運休になる区間のお知らせメールが届きます。

私の仕事は土日休みではないので、特にロンドン五輪前などは毎週のように

工事のお知らせが入り、戦々恐々としていました(おおげさか)。

でも、自分が利用している路線にこの工事が入ると、ただでさえ遠い職場が

永遠の道のりになってしまうので、毎回悩みのたね・・・。

振替輸送のバスが出たりするものの、ルートも分かりにくいし道路が混むことも・・・。

今はこの週末工事、格段に減った気もするのですが、週末をまたいでロンドンにお出かけの方は必ずサイトでご確認を・・・。

tfl.gov.uk

 

電車やバスに乗るには1日券、7日券などのトラベルカードを買うか

Oyster Cardという日本のPASMOのようなカードが必要です。

1区間だけの切符を購入する、というシステムはもうなかったはず・・・。

バスは小銭では乗れません。そしてOysterの残高が不足していても

バスではチャージできません。つまり、降ろされます。容赦なく。

ただ、1回だけなら不足しても乗せてもらえ、次に乗るまでにかならず

チャージをして、次回バスか電車に乗る時にその分を差し引かれる

というシステムがあります。カードにチャージする方法は、駅を探して

券売機でするか、街の雑貨屋さんのようなところでも出来ますがなかなか

面倒・・・。近頃はcontactless paymentという、銀行カードのデビット機能が

使えるようになったので、それをタッチして乗っている人を多く見かけますが。

あとはクレジットカードと自分のOysterを登録しておけば、オートチャージのようなことも可能です。

 

まだバスで小銭が使えた時代・・・。

小銭が使えるといってもおつりが出てくる訳ではないので、友人が

お財布をひっかきまわして5円1円単位の硬貨を合わせてやっと

料金皿においた途端、そのブロンズ硬貨(2ペンスとか1ペンスとかの銅貨)だけをよりわけて、運転手が思い切り窓の外に放り投げた、という話を聞きました・・・。

ホントに、なんというか、行儀が悪い人も多いです。運転手さん。

私は自分の乗ったバスに道を間違えられたこともあるし、停留所でないところで

停まった・・・と思ったらポストに郵便を出した(おい)なんてこともありました。

ちなみに余談ですが、リアルにバナナの皮ですってんころりんする人を

見ることができる(!?)のもこの国です。

日本では外でバナナを食べる大人は見たことなかったし、ましてやその皮を

その辺に捨てるなんてありえないですもんね・・・。

この国では、ホントに人がよく地下鉄やバスでものを食べてますね。

バナナやチョコバーなどは序の口、サンドイッチ、ハンバーガ

お箸やフォークを使って食事をしている人もざらです。

 

地下鉄の話に戻りますが、これがよく遅れます。ホントによく遅れます。

一番の理由が signal failure(信号故障)。

えんえん待たされたり、他のルートに振り替えられたり

でもいつも感心するのが、乗客があまりイライラしたり、駅員さんに

詰め寄ったりしないこと。いい意味でみんな諦め上手な気がします(だから

改善しないのか!?)。

ちなみに遅延しても、日本のように遅延証明なるものを駅で配ってくれる・・・

などということはなく(というかそもそも公共交通機関の遅延であっても

普通の遅刻と区別はしてもらえず、給料から引かれてしまいます。とほほ)

その代わり、遅れた区間、どのくらい遅延したかなどということをサイト経由で

申請すると、後日その区間分の運賃が返還されます!

こちらの会社は基本的に交通費は自腹なので、私は遅延するとせっせと申請しています。

 

こんなふうに何かとストレスの多い電車・バスですが、1日の金額の上限が

決まっていて、それを越えたらどんなに乗ってもそれ以上チャージされないようになっていたりと、気が利いているところもあります。

 

あとは・・・。

痴漢がいません。

「それはアンタが遭わないだけで・・・」とかではなく、ホントにホントに

そういう話を聞いたことがないです。

でも一度だけ、私の住んでいる地域のローカル新聞にそういう記事が載ったという

話を聞いたのでチェックしてみたら、名前がどう読んでも日本人・・・。

私は日頃、日本人でない人との会話で、バス停であっただけの見知らぬ人などにも

日本人の国民性や精神をほめられたり、自分が日本人であることをうれしく思う

場面が本当に多いけれど、これはホントに恥ずかしかった。

 

と、色々書いてきましたが、路線図もややこしくないし、地上に出ている区間

景色はきれいだし、バスもあてもなくぼーっと乗って外を見ているだけでも

楽しめます。あの屋根のない観光用バスに乗らなくても、市内に出てテキトー

なバスに乗り、外を見ていればそれだけで安上がりな観光になります。

あれ?ここどこ?ってなったらどこか地下鉄の駅のあるバス停でおりて

電車で帰れば問題なしです。是非お試しを。